
大日本帝国はなんと36年もの間、朝鮮半島を植民地にして朝鮮総督府を置き支配していました。
その日本の植民地時代に徴用工として強制労働をさせられたとして、韓国人4人が新日鉄住金(旧新日本製鉄)に損害賠償を求めた訴訟の差し戻し上告審の判決が明日2018年10月30日、韓国最高裁で言い渡されます。
この判決を前に、河野太郎外相は10月29日、
「請求権の話は終わった話だ」
新日鉄住金が敗訴する可能性について
「そんなことが起きるとは毛頭思っていない」
と繰り返し否定し、
「『未来志向でやろうよ』ということを韓国側もきちんと国内でやっていただきたい」
と話したんだそうです。
そもそも、韓国も三権分立ですから、韓国政府と日本政府が「慰安婦」問題で合意したことに、韓国の裁判所が拘束されるわけもないことが全然わかっていません(「慰安婦」問題と徴用工問題が全く別なのもわかってない 笑)。

河野外相が言いたいのは、日本政府が戦後補償裁判で繰り返し主張している
「個人請求権問題は1965(昭和40)年の日韓請求権協定で解決済み」
と言う話です。
しかし、権利義務の主体として、個人と国は全く別人格です。
ですから、個人の請求権を国が放棄することはできません。
日本の裁判所は日本政府に忖度して、戦後補償裁判でもこの理屈を採用することが多いのですが、韓国の最高裁がこの期に及んで、日韓政府の合意で韓国政府が韓国人の損害賠償請求権を放棄した、などという無理筋の理屈を採用するとは思えません。
事実、韓国最高裁は
「植民地支配に直結した不法行為による損害賠償請求権を協定の適用対象と見るのは困難だ」
「個人請求権は消滅していない」
との初判断を示して、原告敗訴の2審判決を破棄し高裁に差し戻したわけです。
これを受け、ソウル高裁は2013年7月、新日鉄住金に1人あたり1億ウォン(約1000万円)の支払いを命じる原告勝訴の判決を言い渡し、新日鉄住金が日本政府見解を基に上告したのが今回の裁判です。

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8月、ソウルの最高裁前で集会を開いた元徴用工(中央左)と支援者ら(共同) |
時の権力におもねる必要がなければ、普通の裁判所ならどう判断するか。
見ものだと思います。
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賠償なら日韓関係打撃 上告審30日判決
毎日新聞 2018年10月28日 21時17分(最終更新 10月28日 23時00分)
徴用工賠償訴訟の主な争点
【ソウル堀山明子】日本の植民地時代に徴用工として強制労働をさせられたとして、韓国人4人が新日鉄住金(旧新日本製鉄)に損害賠償を求めた訴訟の差し戻し上告審の判決が30日、韓国最高裁で言い渡される。
日韓両政府ともに1965年の日韓請求権協定とその後の支援法で元徴用工の請求権問題は解決されたとの立場を維持してきたが、今回の判決で賠償が命じられれば、その基盤が崩れ、日韓関係に大きな影響が及ぶのは確実だ。
この訴訟については、2012年に最高裁が「植民地支配に直結した不法行為による損害賠償請求権を協定の適用対象と見るのは困難だ」として、「個人請求権は消滅していない」との初判断を示し、原告敗訴の2審判決を破棄し高裁に差し戻した。ソウル高裁は13年7月、新日鉄住金に1人あたり1億ウォン(約1000万円)の支払いを命じる原告勝訴の判決を言い渡した。新日鉄住金は日本政府見解を基に上告した。
徴用工の問題をめぐっては盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が日韓基本条約締結までの外交文書を検証する官民共同の対策検討委員会を発足させて再検討した結果、協定資金に「強制動員の被害者補償問題の解決金などが包括的に勘案される」と結論付け、政府予算で追加支援した経緯がある。
今回も最高裁が12年同様の判決を下せば、盧政権にも参画していた文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、強制動員被害者への補償責任は韓国側にあるとした盧政権時代の政府見解を維持するかどうかの瀬戸際に立たされることになる。
一方、日本側に賠償命令を下した高裁判決から5年以上も確定判決が遅れることを巡り、韓国検察は司法行政権乱用の疑いで最高裁の実務責任者を27日に逮捕。訴訟の過程が事件化する異常事態の中での確定判決となる。
日本、韓国政府対応見守る
日本政府は企業側敗訴を想定した対策も検討しているが、まずは韓国政府の出方を見守る構えだ。企業側にも政府と協調した対応をとるよう要請している。自衛艦旗掲揚や竹島をめぐる摩擦が続く中、徴用工問題は日韓関係をさらに揺るがしかねず、政府は判決を注視している。
日本政府内では「裁判の経緯を踏まえると、企業側が敗訴する可能性は高い」(外務省幹部)との見方が強い。ただ、判決直後は韓国政府の対応を見守る考え。韓国政府は過去に日本側の無償資金を原資に元徴用工に補償する取り組みも行っており、日本政府関係者は「司法判断を受けてまず対応を考えるべきなのは韓国政府だ」と指摘する。
韓国政府が、日韓請求権協定に基づき、紛争解決のための協議を日本側に申し入れる可能性もあるが、日本側は従来の立場を主張する方針。協議が不調に終わった場合、協定では日韓両国と第三国の3人で構成する仲裁委員会が設けられる可能性がある。日韓双方が仲裁を要請できるが、仲裁ルールの設定や第三国の仲裁委員選定は難航が予想される。
日本政府は、判決の内容や韓国政府の対応によっては、国際司法裁判所(ICJ)に付託することも検討している。ただ、ICJは当事国同士が裁判を受け入れなければ審理を始めない仕組みだ。さらに、韓国はICJの判断の強制力を認める強制管轄権を受け入れておらず、韓国が反対すればICJへの付託も困難だ。
韓国徴用工訴訟で河野外相、敗訴は「毛頭思っていない」「請求権の話は終わった話だ」
河野太郎外相は29日、産経新聞のインタビューに応じ、元徴用工の韓国人4人が新日鉄住金を相手取り損害賠償を求めた訴訟で、韓国最高裁が30日に判決を言い渡すことに関し「請求権の話は終わった話だ」と述べ、個人請求権問題は1965(昭和40)年の日韓請求権協定で解決済みとの政府の立場を重ねて強調した。
判決を受けた政府の対応に関しては「韓国がそれなりのことをきちんと国としてやる。それ以外のことを申し上げるつもりはまったくない」と語り、判決内容にかかわらず韓国政府が協定に基づいて適切に対応すべきだとの認識を示した。
河野氏は新日鉄住金が敗訴する可能性について「そんなことが起きるとは毛頭思っていない」と繰り返し否定。その上で「『未来志向でやろうよ』ということを韓国側もきちんと国内でやっていただきたい」と求めた。
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