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こちらではお初にお目にかかります。弁護士・元ロースクール教授、宮武嶺の社会派リベラルブログです。

橋下徹氏がロシアによるマリウポリへの降伏要求について「ゼレンスキー大統領の戦争指導は最悪。なぜ市民とゼレンスキー政権幹部や国会議員とを入れ替える交渉をしないのか」と大統領たちに先に死ねと言い出す。


それはあなたのお友達の安倍さんに言いなさい。

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 ロシア国防省が2022年3月20日、ウクライナ南東部の港湾都市マリウポリのウクライナ軍に武器を捨て降伏するよう要求したとロイター通信などが伝え、ウクライナメディアによれば、ウクライナ側は投降を拒否したという日本経済新聞の報道。

 これに対する橋下氏のツイートが以下の通りなんですが、皆さんどうお感じになりますか?

 

 

 まず、この日経の記事にはマリウポリを包囲して攻撃し続けているロシア軍によって同都市が

「マリウポリは2月24日のロシア侵攻後、激しい攻撃にさらされている。

 約400人が避難していた美術学校が爆撃され、劇場でも数百人が生き埋めになっている可能性がある。

 市当局はロシア軍が住民数千人をロシア領に連行したと訴える。」

と書いてあるのですが、いつものことながら橋下氏がプーチン大統領やロシア軍を責める言葉はお飾りで、枕詞のように

「一番悪いのはプーチン」

とこれだけです。

 プーチン大統領がロシア軍に命じて、ウクライナに侵略して都市を包囲して市民を殺戮していて、いまこの街に無条件降伏を求め、降伏しなかったら市民を皆殺しにする勢いでいるのですから、まずプーチン大統領とロシア軍をもうちょっと非難するのが当たり前ではないでしょうか。

プーチン大統領がロシア軍に命じてウクライナを攻撃させているのに、橋下氏が責めるのはもっぱらNATOとウクライナ。

 

「プーチンは天才」と言ったトランプ前米大統領が大好きな橋下徹氏が「こんな時、トランプのおっさんならどうするだろう」。そして「プーチンが間違っているから侵攻したとは思いません」「NATOが最悪」

 

 

 また、市民の命が危険にさらされるとしてゼレンスキー政権が降伏を拒否したことを批判するのはいいのですが、びっくりしたのは橋下氏の

「なぜマウリポリ市民とゼレンスキー政権幹部や国会議員とを入れ替える交渉をしないのか」

というコメント。

 これ、どういう意味なんでしょうか。

 人質を取って立てこもっている犯人に対して、警察官が

「人質を解放しろ。私が代わりに人質になる」

っていうよくある映画の場面、あれを想定しているとしか思えないんですが(-_-;)

 しかし、ロシア軍はマリウポリ市民を人質にとって何か要求しているわけじゃなくて、マリウポリ自体を明け渡せと要求しているんですよね。

 市民の身代わりになるってゼレンスキー政権の閣僚たちがぞろぞろ出かけていったら、ロシアの捕虜になるだけじゃないですか。

 橋下氏、とうとう何か脳の血流か神経の障害を生じたのではないかと本気で心配になってきました。

とにかく人には死地へ行け、命を賭けろとテレビ局から盛んに言う橋下氏。

 

 

 さらに、そのあとに橋下氏はツイートをし続けていて

といっており、橋下氏はとうとう、ゼレンスキー大統領と政権の政治家たちに先に死ねと言い出しました。

 けれども、政治家だろうが一般市民だろうが、命はとても重いものです。

 他人にはすぐに命を賭けろなどという橋下氏の人命軽視、言葉の軽さはテレビに出すべきではないレベルです。

【#義勇兵パニックおじさん】ウクライナを応援する人間は外国人部隊に入れと激高していた橋下徹氏が、林外相やヒゲの隊長佐藤正久自民党外交部会長まで「絶対やめろ」と呼びかける事態になり逃走中(笑)。

橋下徹氏が、コロナもウクライナの戦争と同じようにある程度の市民の犠牲を許容していかねばならないと暴言!コロナでも戦争でも死んでいい命などない!

 

 

 また、橋下氏は

「民主国家の政治家はいくらでも代替可能というのが大前提」

というのですが、これはどういう意味なんでしょうか。

 もし選挙で新しい政治家を選ぶことができるということなら、今のウクライナでは無理ですよね。

 それに、戦争中に国の指導者が市民の代わりだと言ってどんどん死んでたら、一発で戦争は負けちゃうでしょう?

 たとえば、彼は戦争中の優れた指導者として第二次大戦でナチスドイツと闘ったイギリスのチャーチル首相をよく持ち出すのですが、チャーチルが

「民主国家においては政治家はいくらでも補充できる」

つってすぐに死んじゃってたら、イギリスはいきなり戦争に負けちゃってたじゃないですか。

 

 

 そもそも、ゼレンスキー大統領は市民の犠牲を最小限に食い止めるため、これからプーチン大統領と停戦交渉をトップ同士でしたいと言っている矢先なのに、ゼレンスキー政権の政治家はマリウポリに行って真っ先に死ねと言い出した橋下氏の頭の構造が理解できません。

 これまで、橋下氏の論理矛盾や論理の飛躍、詭弁や虚言はさんざん見てきました。

 しかし、ロシアによるウクライナ侵略が始まってからは、4400万人の人口のウクライナから4000万人避難させろとか、プーチンに対して核を使わずに勝負しようと言える政治家はいないのかとか、ウクライナを支援したいなら現地に行って義勇兵になれとか、橋下氏の発言がますますさらにおかしくなっていて、本当に心配なレベルになってきてはいました。

 そして、ロシア軍に包囲されている都市の住民に替わって、政権の閣僚が死んで来い、という突拍子もない発言は意味不明としか言いようがありません。

 ましてや自分は外国人部隊には行く勇気がないと明言していた橋下氏が、そんなことを言いだすのは本当に訳が分からないという感じです。

【戦争パニックおじさん】橋下徹氏がウクライナ危機に際してまた支離滅裂。「市民がロシア抗議の集会をしても無駄」「ウクライナを応援する人は外国人部隊に行け」「ロシアに集団的自衛権を行使すると宣言」。

 

 

市民の命を守るために降伏する。これはもちろん考慮すべき選択肢です。しかしなぜゼレンスキー政権がそれができないのかも考えるべきです。

橋下氏はロシアに占領されても昔のソ連とは違うから、住民が虐殺されることはない、だから降伏しろと盛んに言うのですが、プーチン大統領が政敵に毒を盛ったり、ジャーナリストを殺害したり、チェチェン戦争でやってきたことなどから見て、いまのロシアは安全だなどと、なぜ言い切れるのかも全然わかりません。

ウクライナの民衆が背水の陣で戦っているのも、ロシアに占領されたらどうなるかわからないと思っているからなんです。

そんな苦しくつらい状況にウクライナの市民を追い込んでいるロシアを非難するのもそこそこに、いつもウクライナとNATOのことを主に責め立てる橋下氏ってどういうバランス感覚なのか。

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首都キエフで砲撃を受けた商業施設(21日)=ロイター

【ワルシャワ=木寺もも子、ウィーン=細川倫太郎】ロシア国防省は20日、ウクライナ南東部の港湾都市マリウポリのウクライナ軍に武器を捨て降伏するよう要求した。ロイター通信などが伝えた。ウクライナメディアによれば、ウクライナ側は投降を拒否した。

 

マリウポリは2月24日のロシア侵攻後、激しい攻撃にさらされている。約400人が避難していた美術学校が爆撃され、劇場でも数百人が生き埋めになっている可能性がある。市当局はロシア軍が住民数千人をロシア領に連行したと訴える。

同市のオルロフ副市長は地元メディアで「すでに80%以上の住居が攻撃された」と語った。同市議会によると、17日時点で「35万人以上の市民が残っている」という。欧州連合(EU)の外相にあたるボレル外交安全保障上級代表は21日、EUの外相会合に先立ち、マリウポリでの攻撃について「大規模な戦争犯罪だ。すべてを破壊し、爆撃し、人々を殺害している」と非難した。

ウクライナ南東部マリウポリ郊外を走行する、ロシア側のものとみられる戦車(20日)=ロイター

国連は20日、2月24日の侵攻から3月19日までに、ウクライナで子供75人を含む902人の民間人が死亡、1459人が負傷したと発表した。「実際の数字はさらに多い」という。グランディ国連難民高等弁務官は20日、自宅を追われ国内外に避難した人が1000万人を超えたと明らかにした。このうち348万人以上が国外に逃れた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は同日の米CNNで、ロシアのプーチン大統領との直接の停戦交渉について「私は準備ができている」と述べた。交渉失敗なら「第3次世界大戦になることを意味する」と警告した。

首都キエフでは20日夜に商業施設が砲撃を受けた。検察当局によると、少なくとも8人が死亡した。クリチコ市長は23日朝までの外出禁止令を出した。英国防省は21日「依然としてロシアの主要な軍事目標はキエフにある」と指摘した。

ロシア国防省は21日、ウクライナ西部リブネにある軍事センターをミサイルで破壊したと発表した。「外国人雇い兵ら80人以上を殺害した」と主張した。リブネ市長は被害を確認中としつつ「数人が負傷」と述べた。

 

 

マリウポリを守るウクライナ兵士=12日(AP)

マリウポリを守るウクライナ兵士=12日(AP)

 【ワルシャワ=蜘手美鶴】ロシア国防省は20日、ウクライナに対し、市街戦が続く南東部マリウポリから軍を撤退させ、街を明け渡せば民間人を避難させる意向を伝え、全面降伏を求めた。総攻撃前の「最後通告」としている。ウクライナ政府は21日、「武器も置かず、街からも出ない」と拒否。市街戦が激化するのは確実とみられ、犠牲者の拡大と人道状況の一層の悪化が懸念される。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は20日の米CNNテレビで「毎日多くの人命が失われている」として、ロシアのプーチン大統領に直接会談を改めて呼び掛け、交渉失敗は「第3次世界大戦」につながると警告。だが、ロシア側は呼び掛けに応じていない。オンラインでの停戦交渉は21日も行われたが、進展はなかったもようだ。
 ロシア国防省は「武器を置けば、街からの退避と命は保障する」と声明を出し、日本時間21日午前までに文書の回答を求めていた。両国はこれまでも住民の避難路「人道回廊」の設置で合意していたが、ロシア側の攻撃継続で、避難が妨害されていた。
 港湾都市マリウポリはウクライナ東部親ロ派地域とロシアが併合したクリミア半島を結ぶ要衝で、ロシア軍は制圧を目指し、攻撃の圧力を強めるとみられる。ただ、インタファクス通信は、マリウポリではウクライナ側の抵抗が続いており、親ロ派武装勢力が「攻略には時間を要する」との見通しを示したと伝えた。
 包囲が続くマリウポリでは依然として市民30万人以上が孤立。現地報道によると、攻撃が続く首都キエフでは20日夜、商業施設が砲撃を受けて火災が発生し、8人が死亡した。
 
 
 

ロシア軍の攻撃を受けた商業施設=21日、ウクライナ・キエフ(AFP時事)

【図解】地図で見るウクライナ情勢「ロシア軍侵攻」「近隣国に逃れた難民の数」

 ロシア国防省は20日、「戦闘行為を停止して武器を置き、人道回廊を通って撤退するよう求める。(応じた)全員が安全な脱出と生命を保証される」と通告。これに対し、ウクライナのベレシチューク副首相は地元メディアに「(投降は)あり得ない。ロシア側に既に伝えた」と述べた。
 ロシア軍はマリウポリで無差別攻撃を続けており、19日には約400人が避難していた可能性がある美術学校が爆撃を受けた。16日にも劇場が空爆され、多数が地下に閉じ込められたとされるが、激しい砲撃で救出作業は難航している。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、美術学校に避難中の人々が「がれきの下にいて、何人生存しているか分からない」と説明。「爆撃したパイロットを必ず撃墜する」と報復を誓った。
 マリウポリは黒海へ続くアゾフ海に面した要衝。陥落すれば、ロシアが併合したクリミア半島と、親ロシア派が実効支配するウクライナ東部ドンバス地方が陸路で結ばれるため、ロシアは制圧を狙っている。親ロ派幹部は21日、マリウポリ制圧には「2~3日、あるいは1週間かかる」と述べた。ロシア軍の包囲が続く中、約40万人の住民の多くが市外へ逃れられず、危機的な人道状況に陥っている。
 首都キエフでも20日夜に商業施設が砲撃を受け、建物の一部で火災が起きた。検察当局によれば、8人が死亡。クリチコ市長は21日夜から23日朝までの外出禁止令を出した。
 一方、ウクライナのメディアによると、両国の停戦交渉が21日、オンラインで実施された。代表団が1時間半にわたって協議した後、作業部会が議論を続けた。

 

 

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