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こちらではお初にお目にかかります。弁護士・元ロースクール教授、宮武嶺の社会派リベラルブログです。

政府と国会の存在感ゼロ。従順な市民の自助努力にあぐらをかいて無為無策な岸田政権。有権者が大人しすぎるから賃金は上がらないし、経済成長もしないし、政治腐敗もなくならない。


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 国会の存在感がゼロじゃないですか?

 今まだ通常国会の会期中なのに、国会が開催されていて何か議論をしているというニュースが一向に流れてこない気がします。

 本当は新型コロナやウクライナ戦争、円安や株安やガソリン高、電気代は上がり年金は下がるが賃金は上がらない、出生者数が年間80万人台になってしまって少子高齢化がさらに急速化、ウクライナ「避難民」はお情け程度に受け入れるが難民には固く門戸を閉ざしたまま。

 そして、コロナ関連倒産が増え始め、自殺者も増え始めている。

 日本社会は問題山積なのに、国会が何一つ真面目に本格的に取り組み始めたという話が一向に聞こえてきません。

 

 安倍政権の後半から菅政権の間、野党にスキャンダルを追及されるのを恐れて通常国会を延期せず、臨時国会は野党が召集を要求しても憲法に反して開会しないという現象が常態化してしまっているのですが、今の国会の状態なら確かに6月で通常国会が閉会して延期されなくても、あまり何も変わらないような気がします。

 2021年9月に発足した岸田政権は例えば新型コロナ対策にしても、最初はやり過ぎる方が足りないよりはマシだと耳障りのいいことを言っていたのですが、コロナ第6波が終息しない間に第7波がすでに来てしまっているのが明らかなのに、未だに

「緊張感をもって注視する」=特に何も手を打たない

状態を続けてしまっています。

 コロナ第6波はこれまでの波で最大の死者を出したのであり、それは個別の都道府県では維新が牛耳る大阪府のような特別な失政のところもありますが、日本全体への責任は岸田政権が負っているはずです。

 岸田政権はワクチン第三回目についてワクチン数自体が足りない状態を放置していながら、米軍兵が日本の基地に検査もしないでどんどんやってきては基地外に遊びに出て、市中感染を引き起こした日米地位協定の不平等条約状態のため、第6波を防げませんでした。

 しかし、検疫については未だに抗原検査ですし、日米地位協定の問題も置き去りのままです。

 

 

 結局、諸外国に比べて日本のコロナ犠牲者が相対的には少数でとどまっている理由は、日本の政治が良かったからではなく、日本の市民がコロナを正しく恐れてマスクはつけ、外出を控えたなどの市民個人の自助努力に尽きます。

 2020年ころ盛んに言われた日本だけがコロナ感染者が少ない「ファクターX」とは、強制力のあるロックダウンをしなくても政府の言うことに唯々諾々と従う日本に暮らす市民の「素直」な性格そのものなのだと思います。

 コロナ陰謀論や反ワクチン陰謀論に惑わされる人が比較的少なく、8割以上の人がワクチンを打っているという意味ではそのファクターXは理性の勝利と言えますが、政府に文句を言うべきことも言わない言えないという意味では必ずしも美点とは言えません。

 2011年3月の東日本大震災の時に、欧米諸国から見ると、日本の人があんな酷い避難所生活を送っていても文句ひとつ言わず暴動も起こさないことが日本の「民度」の高さを証明していると賞賛されたのですが、私は被災者の皆さんが国や自治体に異議申し立てもしないことは必ずしも美質とは言えないと当時書いたものでした。

 私たちは我慢するのには長けていますが、主張するべきことは主張するという訓練ができていないままなのではないでしょうか。

 

 あと、私たちは忘却力が高すぎる=記憶力が悪すぎます。

 第二次安倍政権末期には森友・加計・桜・河井夫妻問題に加えてアベノマスクに象徴されるコロナ失政で、安倍氏が政権を投げ出さざるを得なくなったのに、安倍氏病気で辞めると言い出した途端に支持率爆増、未だに放言を許しています。

 菅政権もコロナワクチンの入手が遅れたからこそワクチン接種率が上がらず、コロナ第3・4波で著しい犠牲者を出したのに、遅れていたワクチン接種率が後から増えるのは当たり前なのに、今ではワクチン接種を進めた菅総理の手腕が岸田首相と比べて優れていたと評価されている始末。

 また、故石原慎太郎氏の暴言と失政の数々を忘れて、彼が亡くなった途端に「慎太郎節」という珍妙な誤魔化し表現が溢れたように、私たちは悪政をすぐに忘れてしまう悪癖があります。

 

 私たち市民個人個人が勤勉でまじめに努力するのは悪いことではありませんが、主権者であり納税者でもあるのに、自分たちが信任した政府や国会議員に対して甘すぎるのは決して褒められたことではありません。

 国会議員がちゃんと仕事をしてくれるなら議員文通費など細かい問題です。

 そもそも政府や国会が碌に仕事をしていないことを見過ごしてきたからこそ、菅氏の自民党総裁選でのキャッチフレーズ

「自助・共助・公助」

そのものの社会になってしまって、市民が自分たちで自助努力するのにお任せの新自由主義、政治が怠惰でも許されるの世の中にまんまとさせられてしまったのだと思います。

 野党も批判ばかりだと批判されるのを恐れず、政権与党を批判することこそが野党の本来の仕事なのですから、もっと激しく国会で政府を突き上げるべきです。

 

わたくし、今週3回目のワクチンを打ったのですが、2回目のファイザーに続いて今回選んだモデルナでも高熱出まして数日間寝込んでました。

8割の人はこれだけの負担を被っても自分だけでなく他人も救っているわけですから、ワクチンが無償なことに満足するのではなくて、ワクチン接種負担料みたいなものを払えって政府に要求してもいいんですよ。

自分たちが納めた税金の使い道の問題なんですから。

どうにも私たちは遠慮しすぎだと思いますね。

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