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こちらではお初にお目にかかります。弁護士・元ロースクール教授、宮武嶺の社会派リベラルブログです。

「我が教え子」亀石倫子弁護士を応援する。2019年夏、参院選大阪選挙区に出馬!


 

 亀石さんがテレビでコメンテーターもされていることは全然存じ上げていなかったのですが、その弁護士としてのお仕事にはかなり前から注目し、瞠目していました。

 

 つい先ごろ、タトゥーを彫る彫り師の方を医師法違反で起訴したのは不当だという刑事事件で無罪判決を勝ち取られたばかり。

 日本の刑事裁判では1000件に1~2件しか無罪判決が出ない点も「暗黒司法」と言われるゆえんですので、これは凄い快挙でした。

 なにより、去年の2017年、被疑者の車に令状なしで無断でGPSをつけて行動を把握した操作が違法だという最高裁判決を勝ち取られたのには快哉を叫んだものです。



 亀石さんは1974年生まれで、会社勤務を経て2009年に大阪弁護士会に登録されたそうです。ちょうど今年で弁護士10年目。

 2年前の2016年にはダンスクラブが無許可で客にダンスをさせたとして風営法違反罪に問われた事件でも無罪判決を勝ち取っています。

 1000件に1件しか取れない無罪判決(もちろん、私は一度も経験していない)を弁護士になってわずか数年の間に立て続けに獲得する弁護士なんて聞いたことがありません。

 

 そんな亀石弁護士が立憲民主党から、来年の夏の参院選挙に立候補する。

 その出馬表明の中のこの言葉に感動しました。

「公人になればプライバシーがなくなる。バッシングも受ける。普通は出馬しませんよね。

 でも、私は勝ち目がないと思われる裁判も担当し、普通はやらないことを乗り越えてきた。

 私が守りたい『ささやかで、かけがえのない自由』のためには、法律を作る立場の方がよりできることがあるのかもしれないと思うようになりました」

先日取り上げた望月衣塑子東京新聞記者と同じく、内面の美しさが外に現れている人だと思います。

 


 それで思わず、彼女のフェイスブックページに応援しています!とメッセージを送ったら、思いがけないお返事が!

「こちらこそご申請いただきましてありがとうございます😊
LECで、先生の授業で司法試験の勉強を始めました。先生は私の最初の恩師です🙇‍♀️
この場をお借りしまして心からお礼を申し上げます🙇‍♀️
励ましのメッセージをいただきほんとうにありがとうございます!
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします😊」

「2001年から、LECで勉強を始めたのでした😊
先生からよい仕事をしたと言っていただけるなんて、本当にうれしいです。
枝野さんと同期なのですね!
先日の記者会見のときに初めてお会いしましたが😅、とても優しい方でした✨
あたたかいメッセージを、ほんとうにありがとうございました🙇‍♀️」

どの弁護団でも同期の若い弁護士たちをリーダーとしてまとめてこられたようです。

 

 

 いやあ、びっくりしました!

 下のインタビュー記事にある、大阪に出てこられて出会った司法試験予備校のパンフ、というのが私のクラスのリーフレットだったんですねえ。

 てっきり伊藤真先生の伊藤塾出身かと思っていました(笑)。

 それにしても、う~~~ん、こんな綺麗な受講生の方がおられたら覚えていないわけがない!と思うのですが、全く覚えていません(爆)。

ぜひ、いつまでも手あかのつかない清潔感のある政治家でいてほしい。

 

  

 参院大阪選挙区は、日本維新の会が二人、自民党が二人、共産党が一人候補者を予定しています。

 維新の二人は論外で、自民党から二人目の候補者として擁立が発表されたばかりの太田房江元大阪府知事もどうしようもない政治家ですが、共産党から出るたつみコータローさんは良さげな人ですし、自民党の一人目の候補者の柳本顕さんて、維新の大阪「都」構想に敢然と反対してくれた人なんですよね。

 悩ましい選挙ですが、4人が当選するということなら、かめいし倫子さんが最もふさわしい人であることは間違いないと思っています。

 私のクラスにいただなんて言っちゃうと、彼女の足を引っ張ってしまいそうでご紹介するか迷ったのですが、こうなったらわが教え子を何卒よろしくお願いいたします!

エリートではなく、普通かそれよりひょっとしたらダメダメなOLだった。それが亀石さんの魅力だし、宮武嶺クラス出身者らしいところだと思ってます(笑)。

第1章:ダメダメだった「それまで」の人生。自分の甘さを思い知ったのは26歳のときだった〜メンターからの手紙 亀石倫子氏〜

  

 

ちょうど亀石さんと同じくらいの年の時に9条の会などで頑張っていた私も、「神戸市長選挙に」、と言われたことがありましたが、言下にお断りしました(笑)。

弁護士としても、コメンテーターとしても大成功しているのに、国政選挙に出るだけで大したもんです。

ぜひ応援してください。

あなたの、みんなの、「ささやかでも、かけがえのない人生」を守っていくために。

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大阪市内で(撮影・伊藤遼)

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 楽しくも苦しかった学生時代-。著名人がまだ何者でもなかった「あの頃」を語るインタビューの第二回は、弁護士の亀石倫子さん(43)です。就職、退職、結婚後に法曹界を志した異色の経歴。出身地の北海道と東京のはざまで迷い、遠回りをした時間がありました。

 -弱い立場の人に寄り添うような刑事裁判を多く担当されています。原点は

 私は学生時代から集団になじめなくて、いつも多数派を離れたところから一人で観察しているような感じでした。愛想も悪くて、おもしろくないなら絶対笑わない。それですごく誤解されやすくて印象だけで悪く言われるのに、誤解を別に解こうともしない。で、刑事裁判の被告人というのは、世間からレッテルを貼られ、誰も自分の言い分に耳も傾けてくれない、みたいな立場。だからか、その人に寄り添う仕事がなんか性に合うんですよね。弁護士会内でも専門の委員会や会派、選挙もあるんですが、私はどこにも所属していなくて、いまだに群れるのは苦手です。

 -高校時代は

 小学生のときにザ・ブルーハーツを聴いて衝撃を受けて、高校に入ったらギターを買いました。部活には入らず女の子五人集めてバンドを組んで。勉強も好きな科目は学年で一桁順位だけど、数学と理科は赤点。好きなことはめちゃくちゃやるけど、嫌いなことは全然やらない感じでした。

 当時の私は地元の小樽がすっごい嫌で。運河も汚かったし、北大に入って地元企業に就職するのが成功、みたいな価値観しかなくて。私服の高校だったのに、黒地に真っ赤なイチゴ柄のシャツを着ていたら職員室に呼び出されて怒られた。赤はダメだって。ちなみに大阪では刑事裁判の法廷でも血を連想させる赤い服はダメだっていう暗黙のルールがあるんですけど、それを無視して去年、最高裁大法廷に赤いスカートで行きました。

 -それで進学は東京に

 とにかく、東京に行ければ大学はどこでも良かった。東京女子大は住みたい街ナンバーワンの吉祥寺にあったから行っただけなんですよ。ところがすごいお嬢さま大学で、あいさつも「ごきげんよう」みたいな世界。まず大学になじめなくなって、授業も最低限。サークルにも入れず、友達は二、三人。一人で井の頭公園で本を読んでいたり、下北沢に芝居を見に行ったりとかしていました。

 -就職は北海道に戻った

 東京には私より派手な子も頭のいい子も金持ちもいっぱいいる。「あたしって普通、超普通」って思って自分を見失って、何をやりたいのかもわからなくなっちゃった。文章を書くのが好きで新聞記者になりたかったのに、面接で厳しい質問を浴びて何も答えられなくて。それで東京はしんどいからとりあえず北海道で就職してみようと、内定をもらっていた大手携帯電話会社に入りました。あの頃は自分がどういう人間になりたいのか、全然詰め切れてなかったんです。

 だからそこからがさらにしんどかった。総合職なのに女性だけ制服があったり、労働組合加入が前提になっていたり、始業前にラジオ体操があったり、不合理なことに従わなきゃいけない。入社三日目で「無理だ」と。それでも三年はがんばってみたんですが、その間悩みに悩みました。ここじゃない、なら次はどこなのか。どこに行けば何ができるのか。答えが出なくて苦しくて。だけど悩んでいたからこそ、結婚して大阪に移って、書店で司法試験のパンフレットを目にしたときに「これだ!!」って直感できたんだと思います。

 -進路に悩む学生にアドバイスを

 みんなと一緒に和を乱さないように行動してるんだけど、ひそかに自分の中にある違和感。そこから目を背けないことだと思います。悩んで悩んだあげくに、私はやり直した。司法試験か就職かで悩んでいる学生に相談されることがありますが、就職を勧めます。もし社会に出てからもやっぱり弁護士になりたいと思ったら、その気持ちのほうが、迷っているときよりも強くて本物。違和感と向き合っていれば、少し遠回りになったとしても最終的にたどりつくところは迷いのない選択です。私はだいぶ遠回りしちゃいましたが。

 (宮崎厚志)

◆Profile

どこか斜に構えて写る高校1年時の亀石さん(中)(亀石さん提供)

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 <かめいし・みちこ> 1974年、北海道小樽市生まれ。「法律事務所エクラうめだ」代表弁護士。小樽潮陵高校から東京女子大文理学部英米文学科(当時)に進学。97年に卒業して札幌で就職するも、3年半で退職。同時に結婚して大阪に転居。たまたま目にしたパンフレットで弁護士を志し、法科大学院に通うなど7年間の猛勉強の末に司法試験に合格。2009年に大阪弁護士会に登録し、刑事事件を多く手掛ける。13年に老舗ダンスクラブの風営法違反が問われた裁判では、法廷でイギリスのロックバンド、オアシスの曲を流すなど独創的な手法で無罪を勝ち取り、その後の同法改正にもつながった。17年3月に、大阪府警による令状なしでのGPS端末を使った捜査は違法とする最高裁判決を主任弁護人として導き大きな話題に。現在、タトゥーの彫り師には医師免許が必要として摘発されている裁判の弁護を担当しており、今月20日に控訴審費用をクラウドファンディングで集める試みにも成功した。好きなザ・ブルーハーツの曲は「青空」。

 

 

立憲民主「大事な目玉候補」に亀石弁護士 激戦・大阪で「共倒れ」の危険も

 

 立憲民主党は2018年9月28日、19年夏に行われる参院選の大阪選挙区(改選数4)に、弁護士の亀石倫子(みちこ)氏(44)を擁立すると発表した。亀石氏は、令状がないGPSを利用した捜査は違法だとする判断を最高裁が示した事件を担当したことで知られ、メディアへの出演も多い。

   枝野幸男代表は「大事な目玉候補」と位置付けるが、過去2回の参院選では、旧民主党は議席を獲得できていない。ここに割って入るとなれば現職の共産党議員が割を食う可能性もあり、野党共闘のあり方が問われそうだ。

  • 大阪府内で記者会見する弁護士の亀石倫子氏と枝野幸男代表(写真は立憲民主党大阪府連の中継動画から)
大阪府内で記者会見する弁護士の亀石倫子氏と枝野幸男代表(写真は立憲民主党大阪府連の中継動画から)
維新が強く、旧民主が弱い地盤

   大阪選挙区は、日本維新の会が強く、旧民主党が弱い地盤だ。16年は自民党と公明党が1議席ずつ、おおさか維新の会(当時)が2議席を獲得。当選ラインは約67万票だったが、次点(5番手)の共産党候補は45万票。6番手の民進党(当時)候補の得票は35万票だった。

   13年は維新、自民、公明、共産が議席を獲得。民主党(当時)は5番手だった。4番手で当選した共産・辰巳孝太郎氏の得票は約47万票で、5番手の民主・梅村聡氏の得票は約34万票。やはり当選ラインとは開きがある。

   19年の参院選では、自民、公明、共産が議席死守を目指すのはもちろん、維新は2人を擁立する方針。ここに「旧民主」系が、亀石氏の知名度を借りて割って入ることができるかが注目される。

   さらに、国民民主党の玉木雄一郎代表は9月1日の記者会見で、東京や大阪で知名度が高い候補者を擁立する方針を明らかにしている。ただでさえ少ない旧民主系への票が分散する可能性もある。

   枝野氏は大阪府内で開いた記者会見で、亀石氏の実績や見識を踏まえた上で

「できるだけ多くの府民の皆さんに、直接見ていただく、話を聞いていただく、そういう場を来年の投票日までに沢山作ることができれば、私は十分、当選ラインを超える府民の皆さんから1票を投じていただけると確信している」

と自信を見せた。他の野党との候補者調整については、

「安倍・自民党政権に『おかしい』という勢力で3議席取れるように、それぞれが頑張るということだと思っているので、まず、立憲民主党は野党第1党として独力で、自力で1議席をしっかりと確保する、という責任を果たしていきたい」

などとして否定的だ。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

 

 

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