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こちらではお初にお目にかかります。弁護士・元ロースクール教授、宮武嶺の社会派リベラルブログです。

安倍首相が蓮舫議員に「まあ、いいじゃん?そんなこと!」とヤジ。いえ、よくありませんよ。


 

 2015年8月21日、安倍首相も出席して参院平和安全法制特別委員会で、いわゆる「安全保障関連法案」の審議が行なわれました。

 ところが、中谷防衛相の答弁の間違いをめぐって、安倍首相が

「まあ、いいじゃん、そんなこと」

とヤジを飛ばし、委員長から注意を受け、謝罪撤回する一幕がありました。

 



 審議が紛糾したのは、中谷防衛相が「周辺事態」の際に起こりうる事例を混同して答弁した場面で、本来は過去の防衛庁長官による他国軍を後方支援できる事例をまとめた「野呂田6類型」という事例を挙げるべきでしたが、誤って「大森6事例」と別人の法制局長官の名前を冠した別の原則を挙げたのです。

 「大森と野呂田が一緒になっています」

と民主党の蓮舫議員が誤りを指摘して、審議が止まったその瞬間。

 安倍首相が

 「まぁいいじゃん、そんなこと!」

と言ってしまいました(呆!!!!!)。

 そこで、蓮舫議員が

 「良くないですよ! ちょっと待ってください。総理は『そんなことどうでも良いじゃん』と、ちょっと説明して。どういうことでしょうか?」

と追及しました。



 安倍総理は

「どうでもいいとは言っていない」

と釈明しましたが、上下の動画で聞こえるように完全にそう言いましたので、審議は再びストップし、鴻池委員長が安倍首相を注意しました。

 「総理に対しまして、この席から恐縮ではありますが、自席でのご発言は控えていただきたいと思います」

 これに対して、安倍首相は

 「私の自席での不規則発言は撤回させていただきます」

と言ったのですが、不規則発言=やじ、って答弁じゃないのにそもそも撤回できるものなんですかね(笑)。

 



 安倍総理は、衆議院の審議でも辻元議員に

「早く質問しろ」

などとヤジを飛ばして謝罪に追い込まれています。

 そもそも、時の首相が国会での審議の最中にヤジを飛ばすことが言語道断ですし、これまで安倍首相以外の総理大臣がヤジを飛ばして問題になったことなんてめったにありません(吉田茂首相のバカヤロー解散以来?)。

 しかも、今回も女性議員に対するやじ。

 こういうことが二度続くと、安倍首相は民主党が嫌いなだけでなく、辻元議員や蓮舫議員のような弁の立つ女性議員に特に反発を覚えていると言われても仕方なく、彼の女性蔑視を感じます。

安倍首相が辻元議員に「早く質問しろよ」と野次を飛ばしたことを重ねて陳謝。一国の総理の品格を記録。



 安保法案は日本が攻められなくてもアメリカの戦争に加担するので、これまでの専守防衛より戦争する場合が飛躍的に増えるので戦争法案と呼ぶべき内容ですし、集団的自衛権の行使や武力行使と一体化する「後方支援」を含むので憲法違反であり、その内容が許されないものです。

 また、衆院で強行採決したり、法案が審議もされていないのに中谷防衛省の指示で自衛隊が法案成立後の自衛隊配備などの検討をするなど、手続き上も大きな瑕疵があります。

 さらに、 中谷防衛相の度重なる失言・失態だけでなく、「マスコミを懲らしめる」自民党勉強会や、そこの一員であった武藤貴也議員が戦争法案に反対する学生団体SEALDsが戦争に行きたくないから反対するのは極めて利己的といいながら、詐欺まがいの利己的なことをしてオウンゴールと言われています。

中谷防衛相の「現在の憲法をいかにこの法案に適応させていけばいいのか」発言の衝撃と野党の腰砕け

百田尚樹・自民党勉強会事件「経団連使って広告料収入締め上げて沖縄の2紙を潰せ」+安倍首相恐怖の発言

自民党の武藤貴也議員が、戦争に行きたくないと言うSEALDsに「自分中心、極端な利己的考え」

安倍首相が磯崎補佐官の続投を表明。法的安定性よりアベ晋三とフールファイブの「朋的安定性」の安倍政権。

 

 

 しかし、それよりなにより、安倍首相の言動と言いますか、人徳のなさと言いますかが、一番、「安保法案」の足を引っ張っていますね。

 だって、米軍を「後方支援」する法案を審議しているのに、その原則を防衛大臣が間違えて答弁したわけで、どうでもいいことはないでしょう。

 そして、そんな安倍首相のヤジを、またもNHKはニュースで取り上げません。

 我が国の宰相、代表がこんなに責任感がなく、かつ品がないことに暗澹となるとともに、日本に暮らす人が一番信頼してきたNHKの変質に暗然とします。

安倍首相「私が総理大臣としてあり得ないとこう言っているんですから間違いない」←それが一番危ない(笑)

 

 

安倍首相を筆頭に、為政者があまりにも信用ができないので、戦争法案がさらに危なく見えるわけです。

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写真:メンバー自身の撮影によるデモや抗議行動、日常風景など 。アートワーク:SEALDsの特徴である洗練されたデザインのフライヤーや映像 。スピーチ:一人ひとりの言葉で語られたスピーチを厳選して収録 。メンバー証言:それぞれの来歴や参加のきっかけ、SEALDsへの思いなど 。メンバー座談会:初期メンバーが前身であるSASPLの誕生から現在までを振り返る 。

対談:高橋源一郎(作家)と中心メンバー奥田愛基が語る「民主主義とは?」 。著名人・識者からの応援メッセージ:茂木健一郎、高畑勲、後藤正文、小林節 ほか



毎日新聞 2015年08月21日 20時03分(最終更新 08月21日 21時26分)

参院平和安全特別委員会で民主・蓮舫氏の質問中に自席から反論する安倍晋三首相=国会内で2015年8月21日午後1時45分、藤井太郎撮影
参院平和安全特別委員会で民主・蓮舫氏の質問中に自席から反論する安倍晋三首相=国会内で2015年8月21日午後1時45分、藤井太郎撮影
 

 ◇参院特別委 中谷防衛相追及する民主党の蓮舫氏に

 参院平和安全法制特別委員会の安全保障関連法案審議で21日、安倍晋三首相が、中谷元防衛相を追及する民主党の蓮舫氏に対し、「まあいいじゃん。そういうことは」とやじを飛ばし、直後に撤回する一幕があった。

 中谷氏は、他国軍を後方支援できる事例をまとめた「野呂田6類型」を誤って「大森6事例」と答弁。蓮舫氏が「大森と野呂田が一緒になっている」と議事の停止を要求した際、首相が自席からやじを飛ばした。

 憤った蓮舫氏から答弁を求められた首相は「本質とは関わりがないことだから申し上げた」と強調したが、鴻池祥肇委員長から「自席での発言は控えていただきたい」と注意され、「撤回します」と応じた。

 野呂田6類型は野呂田芳成元防衛庁長官が1999年に示した後方支援の事例。中谷氏は、後方支援が他国の武力行使と一体化するかの基準として大森政輔元内閣法制局長官が97年に示した「大森4要素」と混同した。

 首相は5月28日の法案審議でも民主党議員に「早く質問しろよ」とやじを飛ばし、同党が抗議。謝罪に追い込まれた。【飼手勇介】

 

 

「いいじゃん、そんなこと」=安倍首相再びやじ、すぐ撤回-参院特別委

 安倍晋三首相は21日、参院平和安全法制特別委員会で民主党の蓮舫代表代行の質問中、自席から「まあいいじゃん、そんなこと」とやじを飛ばした。蓮舫氏の抗議を受け、鴻池祥肇委員長(自民)が「自席での発言は控えてほしい」と注意。首相はすぐに発言を撤回した。

【特集】失言の迷宮~「社会のクズ」「カナダのデブ」~

 蓮舫氏は、中谷元防衛相の答弁が、武力行使の一体化に関する大森政輔元内閣法制局長官の「大森4原則」と、周辺事態を例示した野呂田芳成元防衛庁長官の「野呂田6類型」を混同していると指摘し、質疑を一時中断。その際に首相にやじられ、「どうでもいいとはどういうことか」と反発した。
 首相は「本質とは関わりないと言った。どうでもいいとは言っていない」と反論したが、委員長の注意を受けて発言を取り消した。 
 首相は5月に衆院特別委でも、自席から民主党の辻元清美氏に「早く質問しろよ」とやじを飛ばし、抗議を受けて陳謝している。

(時事通信 2015/08/21-18:02)

 

 

2015.8.21 18:47

安倍首相が野党にやじ 「まあいいじゃないか」 すぐ撤回 

参院平和安全法制特別委員会で、民主党の蓮舫代表代行の質問に答えるため挙手する安倍晋三首相(左)と中谷元防衛相=21日午後、国会・参院第1委員会室(酒巻俊介撮影)

 

 安倍晋三首相は21日の参院平和安全法制特別委員会で、民主党の蓮舫代表代行の質問中に「まあいいじゃないか」とやじを飛ばして反発を招き、発言を撤回した。衆院での審議でも「早く質問しろよ」とのやじで陳謝を余儀なくされた経緯がある。

 首相のやじは、蓮舫氏の質問に答えた中谷元・防衛相が防衛政策に関する過去の政府答弁の通称を間違えて審議が中断した際に飛び出した。誤答弁を容認するかのような首相の姿勢に野党席は騒然となった。

 首相は「防衛相は間違えただけで(議論の)本質とは関係ないので、答弁を続けさせてほしいとの意味だった」と釈明した。

 野党側は納得せず、鴻池祥肇委員長(自民)に注意された首相は最終的に「自席から発言したことは撤回する」と述べた。

 

 

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