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こちらではお初にお目にかかります。弁護士・元ロースクール教授、宮武嶺の社会派リベラルブログです。

鳥取強盗殺人事件 裁判員選任はじまる 我々に死刑判決が書けますか


写真 裁判員裁判の選任手続きを前に、鳥取地裁を訪れた裁判員候補者の市民=22日午後、鳥取市、新井義顕撮影 朝日新聞


 市民に死刑判決を書かせるのは酷だから裁判員制度に反対という人もいますが、私はそれは制度を否定する理由にはならないと思っています。裁判官だって平気で欠ける人はいないはずです。死刑制度を存続させる以上は誰かが書いて言い渡さなければいけないのです。

 この事件はお二人の方が亡くなっているので、事実に間違いがなければ最高裁の運用から見ると死刑判決が大いにありえます(推定無罪)。

 裁判員に呼び出された人はたまらないでしょうね。妻イエティや常連コメンテーターやまけんさんはなりたいって言ってますけど、気の弱い私は無理です(弁護士にはお呼びがかからないので助かった)。
 
 新聞記事の裁判長、私の同期で一昨年まで関学ローの専任教授をやってくれてた人なんです。彼も次々とたいへんな仕事が降ってきてるなあ。

 死刑反対の人は選任しないんですね。死刑が違憲という意見だから選任しない場合は大問題だと思いますが。
 


「死刑求刑」私は裁けるか 鳥取強殺、緊迫の裁判員選任 2010年2月23日 朝日新聞

 22日午後1時半、鳥取地裁。強盗殺人事件の裁判員選任手続きに、呼び出された34人の候補者が臨んだ。事件の犠牲者は2人で、検察側が裁判員裁判で初めて死刑を求刑する可能性がある。手続きは非公開。参加した候補者や地裁の説明によると――。
 手続きが始まると、地裁側から事件の概要の説明があり、配られた質問票にはこんな文言があった。《証拠に基づいて、法律に従い公平に判断できないと思われる特別の事情がありますか》
 鳥取県北栄町の男性(47)は質問票に「死刑には反対です」と記入した。「人の命を大切にしたい」という思いからだった。その後、小倉哲浩(あきひろ)裁判長との個別の面接に移る。

 裁判長「死刑反対とありますが、宗教的なものですか」

 男性「いいえ、個人的な考えです」

 やりとりは1分程度で終わった。待合室での候補者は口数も少なく、張りつめた空気が漂っていた。抽選の結果、選ばれた人の番号が順次読み上げられる。呼ばれた初老の候補者の肩が「びくっ」と震えたのが見えたという。
 男性は「不選任」だった。「もし裁判員に選ばれていたら苦悩すると思う。食事ものどを通らないだろう」
 裁判員に選ばれなかった同県日野町の男性(59)も、心理的負担の大きさを理由に「辞退」を希望した。面接でも、死刑求刑の可能性があることを念頭に「重大な判断をする自信がない。自分の判断が正しかったのか後で悩むのは嫌です」と訴えたという。
 意欲を見せながら、選ばれなかった人もいた。鳥取市内に実家があるアルバイトの男性(26)は「ひどい事件だと思ったし、個人的には同情できない」との感想を抱いたという。死刑適用の是非をめぐる判断も「ためらわないと思った」と話した。
 手続きは約2時間半。選ばれた裁判員6人と補充裁判員4人が、23日から3月2日までの裁判に臨む。