
読売新聞の記事が、下にあるように、1日の間に東電が10メートルの津波の可能性を知っていたから、15メートルに変わったで改めて投稿するのですが、同じことを報じているのにどうして書き方が変わったのでしょうか。。。
津波が想定外だったのではなく、原発の脆弱さが想定外だったのです。 また、このことから、津波が押し寄せないような地域の原発も危険であることが明らかです。 しかし、15メートルを超える津波を3年前に予想していたのに、5・7メートルの津波対策し かしていなかった東京電力の罪は重いです。 今回の報道記事を載せると共に、私がすでに4月26日に書いていた、今回の津波だって想 定しようと思えば想定できたのだという記事を再録したいと思います。 よろしかったら上下ともクリックして頂けると、たいへん嬉しいです! 東京電力が、福島第一原子力発電所で、同社の想定を大きく上回る高さ15メートルを超える大津波が遡上そじょうする可能性があると2008年春に試算しながら、津波対策強化に生かしていなかったことが24日、わかった。 これまで東電は、政府の事故調査・検証委員会に対し、高さ10メートル以上の津波の可能性があるとの試算を説明してきたが、15メートル超の遡上高の試算が明らかになるのは初めて。東電は、結果を、東日本大震災4日前の今年3月7日に経済産業省原子力安全・保安院に対し報告していた。 福島第一原発は3月11日の東日本大震災の際、試算結果とほぼ同じ高さ14~15メートルの津波に襲われた。 東電によると、文部科学省の地震調査研究推進本部が02年7月に三陸沖から房総沖を震源とする地震の発生確率などを公表したのを受け、東電は、08年に明治三陸地震(1896年)規模の地震が、福島県沖で起きたと仮定して、福島第一と第二の両原発に到達する津波の高さを試算した。 その結果、第一原発の取水口付近で高さ8・4~10・2メートルの津波が襲来。津波は陸上に遡上そじょうし、1~4号機で高さ15・7メートル、同5・6号機で高さ13・7メートルに達すると試算した。 読売新聞 8月24日(水)3時3分配信
東電、福島第一で高さ15mの津波予測していた
東電福島原発、2008年に「津波10m」試算
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| 読売新聞 |
東電はこの試算結果を非常用ディーゼル発電機の位置を高くするなどの津波対策に結びつけていなかった。速やかに対策が取られていれば、今回の事故被害を小さくできた可能性もあり、事故調は詳しい経緯を調べている。
東電は、土木学会が02年2月にまとめた指針「原子力発電所の津波評価技術」に基づき、福島県沿岸部に津波を引き起こす地震は1938年の「塩屋崎沖地震」が最大級だと仮定。同原発での津波の高さを最大5・7メートルと計算し、冷却水(海水)をくみ上げるポンプの電動機の位置をかさ上げするなどの対策を取ってきた。だが東日本大震災で襲来した津波は14~15メートルに達したため、非常用発電機が浸水して全電源を喪失し、炉心の溶融を招いた。
国の耐震設計審査指針が改定された06年9月、経済産業省原子力安全・保安院は電力各社に、各原発の耐震安全性を再評価(バックチェック)するよう指示した。関係者によると、これを受けて東電は08年夏、福島第一原発で想定される津波の高さについて新たに試算していた。
最終更新:8月24日(水)3時3分

「想定外」という言葉ほど、最近、いらつくものの言い方もありませんよね。「ただちに」健康に影響を及ぼすものではない、といい勝負です。
想定していなかったことが起こったから自分の責任じゃないといいたいのでしょうが、そもそも、現実に起こってしまった、起こりうる事態を、想定していなかったこと自体が重大な過失だとは思わないのでしょうか。
まして、実際には「想定外」の事態が、予測され、想定されていたとしたら。
地震のエネルギーに関しては1万年単位で起こった地震を想定していると豪語する東電が、1000年単位で起こっている大津波を知っていながら備えをしていなかったとは。
燃料や廃棄物の積み卸し、冷却水の処理などさまざまな事情から海岸地帯に集中している日本の原発。どうして、大津波に備える設備投資くらいしなかったのか。東海大地震が予想されている静岡県にある浜岡原発など、対策が不十分であることは当然「想定」しうるところです。
浜岡原発で中部電力の想定を上回る津波の恐れ
2011年4月20日 日経BPネット
中部電力は、想定・東海地震、東南海地震、南海地震が3連動する場合、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)における想定・津波高を8m程度としてきた。しかし、その一方で、「東海・東南海・南海地震の連動性評価研究プロジェクト」が、すでに、「3つの地震が数分~数十分の時間差を置いて連動発生した場合には、浜岡原発付近の想定・津波高が11m程度に達する」という研究結果を公表していた事実が明らかになった。

想定外の大津波「50年以内に10%」 東電06年発表
2011年4月24日8時5分 朝日新聞
東京電力は、福島第一原発に、設計の想定を超える津波が来る確率を「50年以内に約10%」と予測し、2006年に国際会議で発表していた。東電は「試算の段階なので、対策にどうつなげるかは今後の課題だった」と説明している。東電原子力・立地本部の安全担当らの研究チームは福島原発を襲う津波の高さを「確率論的リスク評価」という方法で調べ、06年7月、米国であった原子力工学の国際会議で報告した。
その報告書は「津波の影響を評価する時に、『想定外』の現象を予想することは重要である」と書き始められている。
報告書によると、東電は慶長三陸津波(1611年)や延宝房総津波(1677年)などの過去の大津波を調査。予想される最大の地震をマグニチュード8.5と見積もり、地震断層の位置や傾き、原発からの距離などを変えて計1075通りを計算。津波の高さがどうなるか調べた。
東電によると、福島第一原発は5.4~5.7メートルの津波を想定している。だが報告書によると、今後50年以内にこの想定を超える確率が約10%あり、10メートルを超える確率も約1%弱あった。報告書は「想定を超える可能性が依然としてある」と指摘。「津波について知識が限られていることや、地震のような自然現象にはばらつきがある」ことを理由にあげている。
確率で原発の危険度を評価する方法は、地震の揺れが原因になるものは実用化されているが、津波についてはまだ基準が決まっていない。一方で、東電は、地震の規模を最大でも東日本大震災の約5分の1として予測しており、「10%」でも過小評価だった可能性がある。報告書について東電は「津波の評価法を検討するための試算段階のもの。まだ広く認められた方法ではないので、公表は考えていない」と説明する。
また、設計の想定を最大5.7メートルと決めた根拠について、東電は「社内で経緯などを整理しているところ」として明らかにしていない。(木村俊介)
レベル7の「原発震災」 予想された「想定外」 科学技術過信の果て
(前略)石橋氏は旧建設省建築研究所室長などを経て、阪神大震災の翌96年から08年まで神戸大で教えた。地震に伴う原発事故と通常の震災が複合する「原発震災」を97年から警告し続け、07年の新潟県中越沖地震で東電柏崎刈羽原発が被災してからは、「原発震災の危険性が一層高まった」と指摘していた。しかし、その主張は聞き入れられず、「原子力村」の住人らが「仮想事故」と呼んでいた事態は「現実」となってしまった。(中略)
東北沖の巨大地震については、実は2年前の09年夏、原発の耐震・構造設計に関する経済産業省の審議会で、取り上げられていたのだ。独立行政法人・産業技術総合研究所は、869年に起きた貞観地震について調査・研究し、M8級以上で津波による浸水も宮城から福島まで広範囲に及んだことなどが分かった。審議会では産総研活断層・地震研究センター長の岡村行信氏が、貞観地震の「再来」を考慮すべきだと主張したが、「まだ十分な情報がない」とする東電側の反応は鈍く、実際に対策に生かされることはなかった。(後略)
巨大津波を予測していた男-活断層・地震研究センターの宍倉博士
ウォールストリートジャーナル日本版 2011年 4月 11日 9:21 JST
(前略)
西暦869年の貞観地震に伴い発生した津波は死者1000人を出したとされる。宍倉博士は、同じ地域で後年もう一つの津波が発生した有力な痕跡を発見した。恐らく西暦1300年と1500年の間に発生した津波だ。 そこで宍倉博士と同僚らは2010年8月、論文を発表し、「近い将来に再び(同様の津波が)起きる可能性を否定できない」と警告した。この論文は同氏の勤務する独立行政法人産業技術総合研究所・活断層・地震研究センター(つくば市)の発行する機関誌に掲載された。
宍倉博士はこれを警告するための広報活動を始めていた。活断層・地震研究センターでは、どの地域が津波リスクがあるかを人々に理解させるため地図を配布する計画が立案されていた。3月23日には、福島県の当局者を前に研究成果を説明する予定だった。 宍倉氏の上司で活断層・地震研究センター長の岡村行信博士は09年、福島原発の安全性を討議する公式委員会の席上、この研究結果に言及していた。岡村博士によれば、津波対策強化の考え方は実行に移されなかったという。
(後略)



