
東京電力福島第一原子力発電所事故の賠償問題で、東電と被害者側が賠償額などを合意できない場合に和解を仲介する「原子力損害賠償紛争解決センター」が今日8月29日開設されました。
9月1日から業務を開始します。
同センターは、政府による「裁判外紛争解決手続き」(ADR)のための組織で、東電の賠償範囲の指針を定めた文部科学省の「原子力損害賠償紛争審査会」の下に設けられました。
進行状況を管理する「総括委員会」の委員長には元東京高裁判事の大谷禎男弁護士、和解の実務を担う「和解仲介室」の室長には野山宏・前東京高裁判事がそれぞれ任命されました(あ~あ、どうして二人とも裁判官出身者にするかなあ)。
総勢約130人の弁護士が、双方の言い分を聞き調査にあたり、和解案を提示して、3ヶ月以内の早期解決を目指します。
9月中旬には福島県郡山市にも事務所が出来ます。
申立書は、自治体の役場などにも置くほか、文部科学省のウェブサイトなどからも入手できます。
原則として申立は郵送のみで受け付けますが、記入の仕方など手続きの相談は電話(0120・377・155 9月1日~)で応じます。
どうかご利用ください。
原子力損害賠償紛争解決センターについて
センターでの和解の仲介を希望される方は、センターに「和解仲介手続申立書」をご郵送ください。
郵送先は、下記となります。
〒105-0004
東京都港区新橋1-9-6(COI新橋ビル3階)
原子力損害賠償紛争解決センター
お問い合わせ電話番号
0120-377-155(平日10時から17時)
(注)9月1日(木曜日)からのご案内となります。
和解の仲介について
あわせて
福島県弁護士会原子力発電所事故被害者救済支援センターの設置について
福島県弁護士会は、文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会が紛争解決センター(いわゆる政府ADR)を実施すること等に対応するため、「福島県弁護士会原子力発電所事故被害者救済支援センター(以下「救済支援センター」といいます)」を設置し、9月1日より受付を開始します。
この救済支援センターでは、主に、原子力損害賠償に関する法律相談を担当する弁護士の紹介、紛争解決センターの和解仲介申立代理を行う弁護士の紹介等を行います。
受付窓口
福島県弁護士会 原子力発電事故 被害者救済支援センター
TEL 024-533-7770(平日10時~15時)
※9月1日より受付開始
特に、受付開始当初は、希望者多数のため電話がつながりにくいことが予想されますが、ご了承ください。
よろしかったら上下ともクリックしてくださると大変嬉しいです!
本年9月1日から、原子力損害賠償紛争解決センター(以下「センター」という。)が和解の仲介申立ての受付を開始する
既に政府から発表されているとおり、センターは原子力損害賠償紛争審査会の中に設置された裁判外紛争解決手続機関である。今回の東京電力福島第一、第二原 子力発電所事故(以下「本件事故」という。)においては、その被災者は数十万人規模に上るともいわれており、その膨大な数の被災者が被った経済的、精神的 損害等に対する賠償の内、当事者間の交渉で解決しないものを、すべて訴訟等裁判所における手続で解決することは、解決までに長期間を要する可能性が高く、 経済的にもまた心理的にも窮地に立たされている被災者の迅速な救済という点において問題である。また、現在の裁判所の人的物的態勢からみてもこれだけの数 の訴訟等の手続を処理するのは困難を極めると思われる点からも、このような裁判外紛争解決機関を設置して公正かつ迅速な解決の仕組みを用意することは当事 者双方にとって重要な意義を有する。
当連合会では、かねてから、多数の被害者の公正かつ迅速な救済のために、原子力損害賠償に係る紛争解決に特化した独立の中立的な裁判外紛争解決機関を立法 により設立すべきことを訴えてきた。センターが文部科学省の管轄する原子力損害賠償紛争審査会の中に設置されていることについては、独立した紛争解決機関 としては、必ずしも理想的なものではないともいえる。他方、センターは、文部科学省のみならず裁判所、法務省及び弁護士会が協力して設立された準司法的な 性格の紛争解決機関であり、その早期の設置は、現状において考え得る妥当な当面の措置であると考えられる。
当連合会は、各弁護士会からの協力を得て、実際に事件の仲介を行う和解仲介委員及びセンターの事務局として和解仲介委員を補佐する調査官等として多数の弁護士を推薦しており、今後、弁護士をはじめとした法曹がセンターの中核を担っていくこととなる。
和解仲介委員及び調査官等は、今後、被災者の被った損害について、適正な手続の下、中立公正な立場から、迅速な紛争解決のために尽力をしていくこととな る。センターが今後被災者や国民一般から信頼を得られるものとなるかどうかは、これら和解仲介委員や調査官等の活動にかかっているのであり、その任務と責 任は重い。
当連合会は、先の見えない苦しみの中に置かれている被災者の方々が、憲法上保障された生活、権利及び人間の尊厳を回復するための足掛かりとなるよう、セン ターが適正に運営されることを見守るとともに、全力でこれをバックアップする所存である。また、全国の弁護士がセンターへの申立てをはじめとする原子力損 害賠償の相談に応ずるよう、必要に応じ適切な態勢を整える。被災者の方々におかれては、原子力損害賠償紛争の解決の重要な選択肢として、センターへの申立 てを積極的に検討していただくよう、また弁護士に相談していただくよう、お願いしたい。
最後に、当連合会は、前述のとおり、センターを独立した裁判外紛争解決機関として位置付けるとともに、①センターにおける紛争解決の実効性を確保するた め、和解の仲介を行うほか、センターが相当と認めるときは、紛争についての裁定を行うことができるものとすることを含めた措置を講ずること、②センターの 紛争解決手続における被害者の請求は、時効中断効を有するものとすること、③裁判所とセンターの手続の間に連携措置を講ずることなどの立法措置が採られる べきであると考えており、その早期の実現を、関係政府機関及び国会に対し、改めて要望するものである。
2011年(平成23年)8月29日
日本弁護士連合会
会長 宇都宮 健児

「原子力損害賠償紛争解決センター」の開所式に出席した高木文科相(左端)ら=29日午前、東京都港区
東京電力福島第1原発事故の賠償をめぐり、東電と被害者がトラブルになった場合などに和解を仲介する「原子力損害賠償紛争解決センター」(東京都港区)が29日、開所した。
同センターは、被害者救済を迅速化するのが目的。賠償範囲の目安となる指針を策定している文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会の下に新設され、東京のほか福島にも拠点を置く。
元東京高裁判事の大谷禎男弁護士を委員長とする「総括委員会」が、被害者からの仲介申請を引き受けるかどうかなどを決定。受理した場合、日本弁護士連合会などから派遣された数十人の弁護士らが「仲介委員」となり、早期合意を促す。共同通信 2011年8月29日
原発賠償の紛争解決センター開所 風評被害など想定
朝日新聞 2011年8月29日
福島第一原発事故の損害賠償をめぐって東京電力と被害者が合意できない場合、和解交渉を仲介する政府の「原子力損害賠償紛争解決センター」が29日、開設された。風評被害や避難費用の賠償などが想定され、9月1日から申し立てを受け付ける。福島事務所も9月半ばに設置する。
同センターは、裁判官経験者の大谷禎男・駿河台大学法科大学院教授を委員長とする計3人の総括委員会を司令塔とし、そのもとに弁護士ら100人をめざして仲介委員を置く。
和解の仲介は同センターが被害者の申立書を受理し、始まる。農林水産業の風評被害や精神的被害、自主避難の費用といった内容が考えられる。仲介委員が両者の言い分を書面や面談で聞き、和解案を出す。
1999年に茨城県東海村で起きたJCO臨界事故では、申し立ては2件だった。今回は事故が収束しておらず、政府の指示による避難住民は10万人を超す。同事務局は「どのくらいの件数になるか、正直想像がつかない」という。
申立書は、自治体の役場などにも置くほか、文部科学省のウェブサイトなどからも入手できる。郵送のみで受け付けるが、記入の仕方など手続きの相談は電話(0120・377・155)で応じる。


