Everyone says I love you !

こちらではお初にお目にかかります。弁護士・元ロースクール教授、宮武嶺の社会派リベラルブログです。

参院選でもロシアの後押しを受けたという噂のトランプ信者の極右参政党や親露派陰謀論者が、トランプ大統領がプーチン大統領の要求を丸呑みする米露首脳会談に大喜び。ウクライナのことはウクライナ人に決めさせろ。

プーチン大統領が本音全開演説。「ロシア人とウクライナ人は1つの民族だ」「その意味ではウクライナ全土が我々のものだ」「我々には古くからのルールがある。ロシア兵が足を踏み入れた場所は我々の領土だ」(呆)

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 2022年2月24日にロシアがウクライナに侵略を開始したのに対して、日本もすぐさま衆院で非難決議を上げたのですが、主要政党で唯一それに反対したのがれいわ新選組。

 そのれいわは2025年7月の参院選で、侵略しているロシアに撤退を求めるのではなく侵略されているウクライナに即時停戦を求めてきた「今こそ停戦を」一派のリーダー格である伊勢崎賢治東外大名誉教授を絶対当選する特例枠を木村英子議員から譲らせて当選させました。

 それくらい親露派と言われても仕方のないれいわなんですが、7月の参院選では伸び悩み、れいわ支持者の多くが極右参政党に入れてしまったそうです。

 なにしろ、参政党はその参院選でロシア国営スプートニクが東京選挙区のさや氏に単独インタビューをして公開し、ネット上でもボットを駆使してロシアが応援したとされる極右政党です。

参政党を支えたのはロシア製ボットによる反政府プロパガンダ|山本一郎(やまもといちろう)

参政党の参院選東京選挙区の候補者さや氏についてロシア国営スプートニクが特段の扱いをしている、ロシアのボットが参政党を推しているという「参政党の躍進とロシア疑惑」情報の発信源があの山本一郎氏である件。

 

 

 さらに、参政党はロシアのウクライナ「侵攻」の理由としてウクライナ東部のロシア系住民の問題やNATOの東方拡大など複雑な要因を挙げ、

「一方的な非難ではなく総合的に理解し、公平な解決策を模索するべき」

としており、ロシア側のナラティブに沿った主張をしています。

 また、代表の神谷宗幣氏は

「ロシアをG8復帰させるべきだ」

と世界の親露派筆頭のトランプ米大統領と同じ主張をしていますし、ロシアのウクライナ「侵攻」を「米国の戦争」と呼んで伊勢崎氏らと同じ表現をしていますから、まさに親露派陰謀論のトップ政党にのし上がったわけです。

松田氏は参政党の参院国対委員長に就任。参政党の政策が反ワクチンなどトランプ信者の陰謀論集団Qアノンそっくり。

トランプ信者Qアノンが反ワクチン陰謀論から親露派陰謀論へ。そして東京大学の研究は反ワクチン陰謀論者が参政党支持になる傾向を指摘。一般に「熟慮性が低い」という陰謀論者にどう対処するか。

 

日本人ファースト」なぜ刺さった 参政党 “大躍進”のワケ 30代・40代の投票先で「1位」 自民支持層の受け皿に?【news23】 | TBS  NEWS DIG (2ページ)

トランプ大統領が好きすぎて、石破政権はウクライナへの援助停止を含むトランプ大統領の政策を全部認めて協力してトランプ関税を安くしてもらえ、と初めての予算委での質問でしつこく言い募ったトランプ信者の神谷代表。

広島原爆の日を前に、核武装論政党の参政党神谷宗幣代表が石破首相への国会での代表質問で、トランプ関税を安くしてもらうためにトランプ大統領のトンデモ政策6つに日本政府も協力して媚を売れと堂々と主張(怒)。

 

 

 そのロシアのおかげもあって参政党と同様に2016年の大統領選挙にも勝ったと言われ、その前からプーチン大統領も所属していた旧ソ連の情報組織KGBに手なずけられたロシアの「アセット」(資源)だともっぱらの評判のトランプ米大統領。

 そのトランプ大統領が2025年8月15日にアラスカにプーチン大統領を招いて首脳会談をすること自体がもうロシアの勝利だと日本経済新聞が

「会う前に勝ったプーチン氏 10年ぶり訪米が映すトランプ交渉術の限界」

と喝破しています。

 なにしろ、2023年3月に国際刑事裁判所(ICC)に逮捕状を出されているプーチン大統領は、萎縮してしまって、2年半で中国と北朝鮮とモンゴルしか外遊できていません。

 それが腐っても超大国のアメリカに招かれて首脳会談をするのですから、それは外交的な大勝利でしょう。

 トランプ大統領はアラスカのことをロシア領と思っているらしいんですが(笑)、それでプーチン大統領に勝利をもたらしてしまったのでしょうか。

8月11日の記者会見で8月15日のアラスカでの会談について「プーチン大統領に会いに行かなければならず、ロシアに行く」「大きな取引になるだろう。我々はロシアに行く」と連発したトランプ大統領(-_-;)。

ハフィントンポスト トランプ、アラスカをロシアと勘違い?プーチンとの会談場所にSNSでツッコミ相次ぐ

侵略国ロシアのプーチン大統領と虐殺国イスラエルのネタニヤフ首相らに逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)の裁判官・検察官らに対して、アメリカのトランプ大統領が制裁。赤根智子所長「法の支配は風前の灯火」

 

 

 トランプ政権は今回の首脳会談について

『大統領のゴールは戦争をどう終わらせるか、より深い理解を持ち帰ること。「聴き取り」の実践だ。』

とプーチン大統領からトランプ大統領がお話を伺うだけだとふざけたことを言っているのですが、世界中の親露派もトランプ大統領がアメリカにプーチン大統領を招いて、しかもウクライナの頭越しにロシアの言い分を飲みそうだということで大喜び。

 ロシア本国ではプーチン政権がアメリカ大使館の前に自軍のウクライナ戦争での勝利を意味する「ZVO」というモニュメントを設置。

 ドイツのシュピーゲル誌は8月11日に

「アラスカ首脳会談を控えてモスクワ市民は勝利を確信している」

と報じました。

モスクワの在ロシア米国大使館の建物の前にロシア軍を象徴する造形物が設置されている。 [AFP=聯合ニュース]

ウクライナ侵略戦争の停戦について8月15日に米露首脳会談。トランプ・プーチン両大統領が、ロシア軍がまだ占領していない地域からもウクライナ軍が撤退することでロシアに差し出すのを停戦内容にする予定(呆)

 

 

 トランプ大統領がウクライナの意向を無視してロシアの要求に沿った停戦案をまとめてしまうことを危惧する欧州連合(EU)加盟26カ国の首脳は8月12日に、ウクライナは自国の将来を決める自由を持つべきなどとする声明を発表しました。

 しかし、ウクライナ侵略開始前からプーチン大統領と緊密な関係を維持してきたハンガリーの独裁者オルバン首相は、加盟国で唯一この声明を支持しませんでした。

 そしてオルバン首相はYouTubeのチャンネル「パトリオット」とのインタビューで

「現状が終わりのない戦争状態であるかのような話になっているが、そうではない。ウクライナはこの戦争に敗北し、ロシアが勝利した」

とロシアの勝利を宣言したのです。

ロシアはウクライナ戦争に勝利とハンガリー首相、米ロ会談控え

このオルバン首相が長年支配するハンガリーがNATOに加盟しているのだから、ウクライナが全会一致の承認が必要なNATO加盟なんてできるわけがない。NATOの東方拡大がプーチン大統領によるウクライナ侵略の理由だなんて真っ赤な嘘。

 

トランプ大統領とプーチン大統領が来週にも米露首脳会談を開催すると発表。侵略したロシアが占領したウクライナの領土については「正式な認定を最長99年先送りにすることで事実上ロシアの支配を認める」(呆)。

 

 

 可哀そうなのは、トランプ大統領からプーチン大統領にいきなり引き渡されることになりそうでパニックになっているという、ドンパス地方に暮らすウクライナの人々。

 CNNは

『クレムリン(ロシア大統領府)がウィトコフ米特使に対し、停戦と引き換えに東部ドンバス地方の割譲を提案したことは、同地域が突如としてロシア領になる可能性を意味している。

 ロシアはまだドンバスを制圧していない。

 この動きはスラビャンスクの静かな浜辺にさえ、地元の記者ミハイロさんが「パニック」と呼ぶ状況を引き起こしている。

 ミハイロさんは「友人の多くはここに残りたがっているのに、私たちは皆ここを去らなければならない」と話す。』

と報じています。

 国際法なんて関係ない、国民主権も関係ない、とにかくウクライナ人はどんな条件でもトランプとプーチンの決めたことに従うべきだと言い募るトランプ信者と親露派陰謀論者たちのなんと罪深いことでしょうか。

言ってることが全部Qアノンの参政党。
なぜ人は参政党と神谷宗幣代表の陰謀論にコロッと騙されるのか。「メロンパン1個食べて翌日死んだ人はたくさん見てます」「ガンは戦後にできた病気」「ユダヤ国際金融資本がコロナへの恐怖を煽るためにマスク着用を呼び掛けている」
 
 
 
参考記事
 
志葉玲
 
「最悪」は参政、「最高」は共産ーガザ攻撃、ウクライナ侵攻への対応は隠れた重要争点、社民や立憲も高評価
 
 

 

ウクライナの頭越しに決めるな!米ロ首脳会談に抗議する!8.15米国大使館緊急行動へ

ウクライナの頭越しに決めるな!
米ロ首脳会談に抗議する!
8.15米国大使館緊急行動

8月15日(金)
13時30分~14時30分
住友不動産虎ノ門タワー(旧JTビル)前
東京都港区虎ノ門2丁目2-1
(銀座線「虎ノ門駅」3番出口4分、銀座線・南北線「溜池山王駅」9番出口5分、日比谷線 「虎ノ門ヒルズ駅」 A2出口3分)
※プラカードなど持参歓迎。差別・ハラスメントを許しません。熱中症対策をお願いします。

8月15日、アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領がアメリカ・アラスカで首脳会談を行おうとしています。そこでウクライナをめぐって「合意」されるであろうことに、私たちは一切、幻想を持つことができません。

トランプ政権とプーチン政権は、権威主義や右翼思想において共鳴しており、また、大国が勝手に引き回す世界という「理想」を共にしています。人権や人間の尊厳、国際法といった普遍的な理念への徹底した無関心においても相似形です。彼らの振る舞いは、今や日本を含む世界中のファシストたちを励ましています。

そしてトランプとその政権は、これまでも、侵略に抵抗するウクライナを嘲弄し、徐々に切り捨て、さらには権益を差し出させることさえしてきました。そして、気まぐれに発するリップサービスを除けば、ウクライナの運命を米ロ二大国で決めてしまおうとする姿勢で一貫しています。

そうしたことを踏まえれば、この二人の「合意」が、ウクライナとその人々の主体性と自己決定権を否定するものになる可能性は、極めて高いと考えます。それは実質的に、ウクライナの独立と主権をロシアに売り渡すものになるかもしれません。

実際、『領土交換』といった傲慢な単語や、『最初の2分でディール(取引)の可否が決まる』といった、まるでウクライナを持ち物のように語るトランプの言葉がすでに報道されています。

ウクライナとその人びとには自己決定権があります。独立と主権があります。私たちは大国が小国の運命を勝手に決めるような世界を拒否します。「ウクライナの未来はウクライナの人びとが決める。大国が勝手に決めるな!」という声を、アメリカ大使館にぶつけましょう! ぜひご参加ください。

トランプもプーチンも許さない!
ロシア軍はウクライナから撤退せよ!
侵略反対!

【呼びかけ】
ウクライナ民衆連帯募金
uarentaibokin@gmail.com
https://note.com/uarentaibokin/
<賛同>
ウクライナ連帯ネットワーク

許すな!憲法改悪・市民連絡会

 

 

編集後記

イスラエルのネタニヤフ政権がガザ市完全制圧作戦を決定。トランプ米大統領もこの計画を承認。ウクライナと同じくガザでも市民を追い出し侵略者に領土を与えるトランプ大統領たち権力者を許すな。

 

ガザ市の市民100万人、なんならガザ地区のパレスチナ住民220万人を丸ごとどこかに強制移住させて、代わりにイスラエルからユダヤ人を入植させようというネタニヤフ首相とトランプ大統領の発想もひどい話ですが、ウクライナでは2割の領土を奪われてすでに4400万人のウクライナ国民のうち1000万人が土地を奪われ難民化しているんです。

それなのに、ロシア軍がまだ占領していないドネツク州3割などさらにプーチン・ロシアにやってしまおう、そのためにさらに何百万人が路頭に迷っていもいいというトランプ大統領の発想はガザでやっていることと全く同じで、本当に惨い話です。

それをまた、停戦は戦争が止まるのだから絶対の善なんだ、その後の交渉で土地は返ってくるかもしれない(-_-;)とまるで詐欺師のようなことを言い、どんな停戦条件でもウクライナ人はトランプ様とプーチン様に従って飲め、お前らの意志や権利など関係ないという傲慢で上から目線の「停戦真理教」の信者たちの非人道性も呆れるばかりです。

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米露首脳会談は「プーチン氏の意向を聞き取る機会」…米大統領報道官、即座の停戦実現を否定 

 【ワシントン=淵上隆悠】米国のキャロライン・レビット大統領報道官は12日の記者会見で、15日に予定される米露首脳会談について、トランプ大統領がウクライナを侵略するロシアのプーチン大統領の意向を「聞き取る」機会だと説明した。戦闘の終結には露ウクライナ双方の合意が必要だと強調し、直ちに停戦が実現する可能性を否定した。

 レビット氏は、会談の目標について「トランプ氏が戦争を終わらせる方法についてより深い理解を得ることだ」と指摘し、「出席するのは戦争の片方の当事者だけだ」とも述べた。ロシアに有利な内容で停戦合意が結ばれることを懸念するウクライナや欧州諸国に配慮した側面もありそうだ。

 停戦を仲介したいトランプ氏は、ロシアとウクライナによる「領土交換」を主張している。会談では、プーチン氏に対し、制圧しているウクライナ領の一部返還を求める方針だ。ただし、プーチン氏が応じるかどうかは不透明で、トランプ氏は11日、「(会談で)感触を探る」と語った。

 一方、レビット氏は12日、会談がアラスカ州の最大都市アンカレジで開催されると明らかにした。また、米露外相は同日、電話会談し、首脳会談の成功に向けて尽力することを確認した。

 

トランプ-プーチン会談控えたロシア 「勝った」とすでにお祝いムード

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
モスクワの在ロシア米国大使館の建物の前にロシア軍を象徴する造形物が設置されている。 [AFP=聯合ニュース]

モスクワの在ロシア米国大使館の建物の前にロシア軍を象徴する造形物が設置されている。 [AFP=聯合ニュース]

米国のトランプ大統領とロシアのプーチン大統領が15日(現地時間)にアラスカでの首脳会談を控えている中、ロシアではすでに勝利を祝う雰囲気だ。独シュピーゲルは11日、「アラスカ首脳会談を控えてモスクワ市民は勝利を確信している」と報じた。



シュピーゲルはロシアでは戦争の雰囲気が感じられないと伝えた。この日、ロシア大統領府付近のマネズナヤ広場はヤシの木と人工滝、水槽などで飾られ、市民は余裕のある時間を過ごした。ロシア世論調査機関レバダセンターによると、ロシア国民の3分の2はロシア大統領府が平和交渉を始めるべきだと答えた。しかしロシア国民が話す平和とはウクライナの降伏であり、プーチン大統領の帝国主義的路線に追従していると、シュピーゲルは指摘した。

ロシア大統領府も会談に期待感を表した。ロシアのウシャコフ大統領補佐官は9日、会談日程を発表し、トランプ大統領にロシア答礼訪問を提案したと明らかにした。

ロシアのこうした反応は首脳会談がアラスカで開催される点と関係がある。アラスカは1967年に米国がロシアから720万ドルで購入したところであり、米ロ関係の歴史を象徴する。交渉に参加したプーチン大統領のキリル・ドミトリエフ経済特使は「アラスカはロシア正教会の根が深く、毛皮貿易の中心地の役割をした歴史的な地域であり、両国を結びつける」と話した。

 

ロシアはウクライナ戦争に勝利とハンガリー首相、米ロ会談控え

ロシアはウクライナ戦争に勝利とハンガリー首相、米ロ会談控え
 8月12日、ハンガリーのオルバン首相(写真)は、15日に行われるトランプ米大統領とプーチン・ロシア大統領の会談を前に、ロシアはウクライナ戦争に勝利したと述べた。7月26日、ルーマニアのバイレトゥシュナドで撮影。Inquam photo提供(2025年 ロイター)
[ブダペスト 12日 ロイター] - ハンガリーのオルバン首相は12日、15日に行われるトランプ米大統領とプーチン・ロシア大統領の会談を前に、ロシアはウクライナ戦争に勝利したと述べた。
オルバン氏は2010年の就任以来、ロシアとの関係とウクライナへの軍事支援反対を巡って一部の欧州首脳から批判を受けている。
欧州連合(EU)加盟26カ国の首脳は12日、ウクライナは自国の将来を決める自由を持つべきなどとする声明を発表したが、22年2月のウクライナ侵攻後もプーチン氏と緊密な関係を維持してきたオルバン氏は、加盟国で唯一声明を支持しなかった。
オルバン氏はユーチューブのチャンネル「パトリオット」とのインタビューで「現状が終わりのない戦争状態であるかのような話になっているが、そうではない。ウクライナはこの戦争に敗北し、ロシアが勝利した」と述べた。
その上で「唯一の問題は、ウクライナの背後にいる西側諸国が、それが実現したことと、その全てからどのような結果がもたらされるかを、いつ、どのような状況下で認めるかだ」と述べた。
 

 

ロシアのドローン(無人機)攻撃で火災が発生した食料庫=9日、スラビャンスク/Pierre Crom/Getty Images

ロシアのドローン(無人機)攻撃で火災が発生した食料庫=9日、スラビャンスク/Pierre Crom/Getty Images

スラビャンスク(CNN) クレムリン(ロシア大統領府)がウィトコフ米特使に対し、停戦と引き換えに東部ドンバス地方の割譲を提案したことは、同地域が突如としてロシア領になる可能性を意味している。ロシアはまだドンバスを制圧していない。この動きはスラビャンスクの静かな浜辺にさえ、地元の記者ミハイロさんが「パニック」と呼ぶ状況を引き起こしている。

ミハイロさんは「友人の多くはここに残りたがっているのに、私たちは皆ここを去らなければならない」と話す。一方で「でも、率直に言って、そんなことは起こらないと思う」ともいい、トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が進めている外交は失敗に終わる可能性があるという挑戦的な思いもにじませる。

ミハイロさんは「トランプの間違いは、彼を泥沼から引き上げたことだ。引き上げて、『ウラジーミル、君と話したい。君のことを気に入っている』と言った」「彼は毎日ウクライナ人が死んでいることを気にもとめなかった」と批判した。

ウィトコフ氏とクレムリンの間で交わされたとされる合意のうわさはすでに戦争で荒廃したドネツク州全域の人々の生活をさらに混乱させている。取引についての詳細は混沌(こんとん)としており、ウクライナ政府は即座に拒否したとされる。

スラビャンスクの町は、2014年にロシアの代理勢力である「分離主義者」によって占領され、その後ウクライナ軍が奪還した。今回の侵攻でロシアに再び脅かされるリスクに備え、西側には急きょ新たな溝が掘られた。しかし、主要同盟国である米国が、自分たちの故郷を割譲するという考えを受け入れるかもしれないとは、誰も想像していなかっただろう。

数キロ圏内で唯一機能している産科病棟で、タイシヤさんは10日に生まれたばかりの娘をなでている。スラビャンスクで生活することのリスクは、突如として何倍にも膨れ上がった。

ニュースを見たというタイシヤさんは、「それは本当にひどいことだ。でも、私たちに影響を与える力はない。私たちが決めることではない。人々はただ家を手放すだけだろう」と語った。

 

 

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