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こちらではお初にお目にかかります。弁護士・元ロースクール教授、宮武嶺の社会派リベラルブログです。

日本が北欧型の福祉国家になるのを妨げているのは、自民党の「政治とカネの問題」=利権誘導政治による政治不信で、市民が納税する意欲を失っていることだ。

自民党と維新の会が議員定数の削減を今国会でやり遂げると言い出しているが、まさに自民党の政治とカネの問題を覆い隠す目くらましに過ぎない。

党首討論で自民党政治とカネの問題を追及された高市早苗首相が「そんなことより議員定数削減」と言ったことで、議員定数削減が政治とカネの問題を誤魔化す手段だとバレた。

 

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 昨日の記事でも触れた中道改革連合の小川淳也代表の記者会見での言葉。

 彼が旧立憲民主党では聞かれなかった

『目指すべき社会像として、北欧諸国をモデルとした「競争力のある福祉国家」を掲げた。

 これは、政治への高い信頼と主権者教育を前提に、一定の国民負担と安心できる社会保障を両立させ、産業構造の転換や経済成長を促すビジョンである。』

と述べ、北欧型の社会福祉国家を目指すと言ったのは非常によかったと思うんです。

 そして、そのような高負担高福祉国家を実現するための前提はまさに

「政治への高い信頼と主権者教育」

 だということも同感です。

子どもの貧困率 先進国中ワースト9位 日本より悪いのはルーマニア、米国、ラトビア、ギリシャ・・・

 

 

 これまでの日本の既成政党は、旧社会党でさえ、高福祉には高負担が必要だということは言おうとしませんでした。

 なぜなら、長年続く自民党政権は利権誘導型政治で、納税者が全く信頼がおけない政治だったからです。

 自民党政治は、献金をたくさんくれる大企業優先の政治であり、体を動かして票を取ってきてくれるゼネコンや統一教会などを優遇する政治です。

 つまり、我々庶民にとっては、自分の納めた税金で、国が納めた額以上の価値を自分に返してくれるという実感が全くなかったんです。

 そんな国では、納税者にとって税金は無駄な支出以外の何物でもないのですから、納める税金は1円でも少なくしたいですよね。

 私もそうです(笑)。

高市首相ともに自分の名前に花をつける安倍派幹部だった西村康稔現自民党選対委員長。

高市早苗自民党総裁が裏金安倍派5人衆の西村康稔氏を党4役の選対委員長に、松野博一氏を組織本部長に。安倍派復権を図る高市首相は政治とカネの問題に取り組む姿勢がマイナス無限大だ。

 

 

 だから、2026年2月の衆院選ではチームみらい以外の全政党が消費税減税ないし廃止を公約にするという酷い状況になりました。

 もちろん消費税には逆進性と言って取ればとるほど貧富の格差を拡大するという欠陥があります。

 しかし高負担高福祉の北欧などでは、消費税類似の間接税が最も主要な税目になっています。

 では、なぜ納税者が高率の間接税を受け入れているかというと、いったん間接税を取られた際に格差が拡大しても、その後、自分たちの納めた税金が再分配されるときに低中所得層に手厚い高福祉がなされることで格差は最終的に縮小する、という確信があるからなわけです。

 しかし、日本では納めた税金が社会福祉政策で再分配されると格差が是正するどころか、むしろ政府の施策でさらに格差が拡大するという現象まで起きます。

 これでは有権者の多くが減税を正義と考えるのも無理はありません。

 

高市首相はこんなに献金を受けて、自民党総裁選につぎ込んでおいて、「ひもつき」ではないなどあり得ない。

<資料公開>高市総理がトヨタ系列2社などから違法献金受領の疑い。国と契約中のトヨタ系列会社などから2024年衆院選直前に計110万円を受け取った公職選挙法違反疑惑(アジアプレス)

 

 今図らずも、高市早苗政権が設けた消費税の見直しに関する「国民」会議の名称も、正式名称は消費税という言葉は出てこなくて

「社会保障国民会議(通称:国民会議)」

というのです。

 この名称から見ても明らかなように、高市政権は社会保障の財源である消費税を少々減税するから福祉を切り下げさせろというに決まってるんです。

 つまり高市首相の目的は、消費税減税ではなく、実は社会保障の切り捨てです。

 自民党の政治とカネの問題は実は我々の社会福祉の問題であり、自民党は自らの政治で政治不信を煽ることで、高負担高福祉の北欧型社民主義など絶対に有権者に受け入れられないようにしているんです。

 企業・団体献金や政治パーティを規制・禁止して、政策決定が利権誘導で決まらないようにすることこそ、実は私たちの社会をよくする最良かつ緊急の方法なんです。

自民党と統一教会の癒着は自民党による利益誘導型政治の最たるもの。

高市早苗自民党がレイシストで裏金・統一教会議員だった杉田水脈氏を含む36人の裏金議員を公認して比例復活も認める。高市支持のツボ議員・裏金議員を復活させるのが高市自己都合解散の真の目的だ。

 

 

参考記事

kojitakenの日記さんより

『減税とは新自由主義思想に他ならない。

もちろん人頭税だとか消費税オンリーのような逆進性の強い税制は権威主義思想の反映にほかならないが、北欧社民主義国家でなぜ間接税の占める割合がより「小さな政府」である欧米や日本などより高いのかをよく考える必要がある。

それは、税制の核心は「富の再分配」なのだが、安定した財政支出を行うためには景気に左右されない税目も必要だからである。』

高市早苗が衆議院解散を表明。1月23日解散、1月27日公示、2月8日投票

 

 

編集後記

中曽根康弘元首相死す。「従軍慰安所」設置関与、憲法違反の靖国公式参拝、日本はアメリカの盾となる不沈空母発言。安倍首相そっくりのアメリカべったり右翼政治家だった。

 

私が10代の頃、中曽根康弘という政治家が首相になって、後の小泉純一郎首相や安倍晋三首相などの右翼ポピュリズムの走りのような長期政権(戦後5位)を築いたんです。

あの思春期の頃に驚いたのは、中曽根首相が自民党政治に対する不信が根強いことを逆手にとって、財界で清廉潔白な人ということになっていた土光敏夫氏(ご飯の時のオカズがメザシだという触れ込み)を臨調(第二次臨時行政調査会)のトップにして、行財政改革と称して国鉄分割民営化を果たしたことでした。

自分たち自民党は腐ってますよね、どうしようもありませんよね、だから財界の水戸黄門こと土光さんに行財政を改革してもらいますと言い出し、自民党政治にとって邪魔だった最強の労組・国労を解体しちゃうんですから、そんな手があるのかと大学生になった私は愕然としたものです。

小川氏が言う「主権者教育」が高負担高福祉の社会福祉国家の前提になる、つまり我々主権者が賢くならないといけないというのも、まさにその通りだと思います。

 

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 社会民主党の分裂が決まった。国会議員はわずか4人。今後は公職選挙法上の政党要件を満たせるかどうかもわからない。党が掲げてきた社会民主主義はどうなっていくのか。

 

 ■現場に根ざして再び芽を 河野道夫さん(元首相秘書官)

ここから続き

 1960年代前半に21歳で旧社会党に入党し、60年代後半から政策作りの裏方である党本部政策審議会で働きました。村山富市さんの首相秘書官などを務めた後、2002年に退職。いまも党員です。

 学生だった私には、社会党が平和憲法の目標を「非武装中立」と解釈していたことが魅力的でした。10年前に沖縄に移住したのは、反戦反軍・非武装護憲の思いが世界で一番強いと確信したからで、もちろん辺野古新基地建設への抗議を現場で続けています。村山政権が当時の知事を司法に訴え、国による米軍用地の強制使用を可能にする道を開いてしまった悔しさを引きずっているからでもあります。

 もともと社会党は、大衆運動の担い手とオピニオンリーダーが社会的諸矛盾を解決しようと集まった組織でした。社会主義理論も学びましたが、政治・経済の欠陥から社会を守り改革しようという党で、社会「優先」主義と解釈していた人も少なくありません。労働組合だけでなく、女性や住民運動、差別されがちな人々のエネルギーがあふれていました。

 21世紀には、大衆運動の選手交代がはっきりしました。たとえば、アフガニスタンで砂漠を農地に変えた中村哲さんの活動には、社会貢献と社会改革を一体化する可能性があります。自主的小グループの活力が世界的に高まってきたのです。また対人地雷禁止条約、障害者の権利条約、先住人民の権利宣言、核兵器禁止条約などは、草の根の国際連帯によるものです。モデルになったのは世界の女性たちの力で1979年に採択された女性差別撤廃条約だったでしょう。

 このようなパワーを党の糧にできなかったのは、一つには大労組依存と小グループの軽視、もう一つはヨーロッパ社民主義の軽視です。西欧社民勢力の高い人権意識と、冷戦下に東西間で協調軍縮を実現した努力にもっと注目すべきだったのに、ひどく内向きの党になっていました。

 決定的だったのは、村山政権での日米安保と自衛隊についての基本方針の転換です。本来、連立政権の政策と各党の政策が違うのは当たり前でしょう。私たち少数派は、自民党が連立のために「改憲」の党是を一時的に引き出しにしまったのと同じだと主張して転換に反対しましたが、多数派に押し切られました。

 社民党の存在理由がなくなるとは思えません。極小政党になっても、政府や企業を、地域や職場を、社会からコントロールしていこうという根があるかぎり、再び芽が出るはずです。「沖縄自立社民党」といった地域からの再出発も選択肢です。ただし、一人ひとりの党員が行動派でなければ、どうあっても党は存在できないでしょう。(聞き手・池田伸壹)

    *

 

 こうのみちお 1942年生まれ。68年、社会党本部書記。村山富市首相の秘書官、社民党政審事務局長などを歴任した。

 

 ■上から目線、この党の失敗 新川敏光さん(法政大学教授)

 社民党の分裂に特に感慨はありません。社民党は、前身の社会党が新党結成に失敗し、行き場を失った勢力が生き残りのために存続させたという印象が強く、社会民主主義を実現するために結成されたとは理解していません。

 戦後日本の政治において、社会党が護憲平和を掲げた歴史的意義は大きいと思います。ただ、護憲の考えを社会権に基づく福祉国家へと発展させることはできませんでした。社会党を支配したのはマルクス主義勢力であり、彼らはひたすら自民党を批判し、労組の特殊利益を守ろうとしたのです。

 1986年の「新宣言」によって、社会党はようやく西欧型社民主義の道を模索し始めるのですが、湾岸戦争以降は「左翼バネ」が働き、見直しの実現が遅れるなかで、政治改革の波にのみ込まれてしまいました。94年に成立した自社さ連立政権では、社会党は新しいビジョンもないまま「日米安保容認」「自衛隊合憲」を打ち出し、護憲平和の一枚看板を下ろしてしまいました。身を挺(てい)して自民党を救ったといえるでしょう。

 つまり社会党・社民党の失敗は、社民主義の失敗ではありません。日本では、社民主義はいまだかつて試みられたことはないのです。

 社会党が教条的社会主義から抜け出せなかったのに対し、自民党は利益誘導によって有権者の支持を拡大しました。最も巧みだったのが、田中角栄元首相です。「政治は生活」という信念のもとに公共事業や補助金を通じて地域間格差を是正し、首相になってからは「福祉元年」を掲げ、社会保障制度の改善に取り組みました。

 こうした政策は、社民主義と重なるところがあります。しかし社民主義において有権者は政治主体である「市民」なのに対し、自民党・田中政治では「保護される存在」としての「庶民」です。政治の受益者にすぎません。田中は傑出した「家父長」でした。

 しかも田中は、実力者となっても国民目線で政治を捉え、有権者に訴えました。車座で酒を飲むようなスタイルといってもいい。だからこそ熱烈な支持を得たのです。上から目線で理念を語っても、共感は得られません。何を訴えるかはもちろん大事ですが、どのように訴えるかも同じぐらい大事なのです。

 格差が広がる今日、社民主義への要請は高まっているといえます。一方で、それを担う政党があるかといえば、心もとない。今の時代に合う社民的政策を打ち出すこと自体は、さほど難しくないかもしれません。しかし有権者の信頼と支持を得られない。言葉が軽いからです。政党が何をいっても、選挙目当てにしか思われない。政治に言葉の力を回復することから始める必要があります。(聞き手・岸善樹)

    *

 

 しんかわとしみつ 1956年生まれ。専門は政治学。著書に「幻視のなかの社会民主主義」「田中角栄 同心円でいこう」など。

 

 ■誰もが論じる成熟社会に 古野香織さん(東京学芸大学大学院生)

 社民党の前身の社会党が野党第1党だったとか、55年体制のもとで長い間、自民党と並ぶ大政党だったといったことは、記憶も実感もありません。受験勉強のために学んだ知識としてしか知らないというのが正直なところです。

 中学生になってニュースを見始めたころの与党は民主党で、最大野党は自民党でした。大学生になるころ、選挙権が18歳以上に引き下げられる動きがありました。そのころから「どうすれば、若い人がもっと政治に関心を持ち、投票に行くのだろう」と考え、大学の内外でさまざまな活動に取り組んできました。

 知識としてだけでなく、民主主義が根付いている社会とは、こういうことなんだ、とはじめて実感できたのは、2018年9月、総選挙が行われていたスウェーデンに2週間滞在し、学校を見学して回ったときのことでした。

 格差や分断が世界で広がる中、スウェーデンでは、中学生や高校生が当たり前のように、平等という価値を大事にしながら、自分たちの社会の民主主義について、しっかりと議論をしていました。

 いまもオンラインでスウェーデンの教育関係者と連絡を取り合っていますが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、現地でも失業などの困難に直面している人は多いそうです。でも、職を失った人が公費負担で無料で通える学校を利用し、次の就業につながるよう新たに学び直す機会にしているそうです。

 危機に対する強さも、深く根付いた社会民主主義が育んだものなのだと思います。

 スウェーデンでは教師が「民主主義の擁護者」とされています。民主主義を支える市民を育てることこそ、教育を行う目標であり、重要な役割だというのです。

 5年前の18歳選挙権の実現以降、主権者教育の実践や研究を続けてきましたが、いまだに日本の学校では、子どもたちが本当の意味で民主主義について学び、実感できるような環境が整っていないと感じます。多くの教師が「政治的中立性」という言葉を前に萎縮してしまったり、政治を教室でどう扱えばいいのか悩んだりする場面を数多く見てきました。

 かつて日本でも、社会党の女性党首がブームを巻き起こし、平等や多様性を重視した社民主義を掲げていたことを知ると、「もしも、そういう政党が大きな勢力を保ち続けていたら、日本の政治や教育現場はどうなっていただろう」という思いはあります。

 これからは、右か左かといったイデオロギーではなく、地に足のついた政策議論が求められるでしょう。そのためにも、民主主義を成熟させること、その担い手となる主権者を育成していくことが重要だと思います。(聞き手・池田伸壹)

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 ふるのかおり 1995年生まれ。大学在学中から主権者教育に取り組む。日本シティズンシップ教育フォーラム副代表。

 

 

 

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